久しぶりにやってしまいました
私は木製のまな板を愛用しています。
使っていくうちに、平らだったまな板はわずかに凹んでいきます。
仕事から帰り、夕食の準備にとりかかった
私はネギを切っておりました。
凹んだまな板だからなのか
下の方のネギがつながったままで
ずらしながら切っていたところ「ズン
」と衝撃が
「
」
手元を見ると
人差し指の爪に包丁が入っている
このまま進むと指のお肉も一緒に削いでしまう
妙に冷静に状況を分析して、そっと包丁を引き戻しました
そして何故か「とりあえずネギは切っておかないと」...と思い棒状に折ったティッシュで外れかけの爪の上からグルグル巻いて血が落ちないようにトントン
全てのネギを切り終えたところで、心臓の鼓動と一緒に指がズッキンズッキン
ふと我に返り「ネギ切ってる場合じゃない
」怖々そーっとティッシュを外してみると...
三分の一程の爪はブランブランでめくれあがってるし
あまりに痛々しくて
生々しくて画像はお見せできませんが
若い頃はこんな切り方しなかったよなぁ
年を重ねるということは、つい横着になり怪我も豪快になる
自分で手当をして、その日から不便な日々をおくることになりました
利き手じゃないことは幸いだけれど、炊事・洗濯・洗顔・お風呂...そのたびにビニール手袋をし、面倒だからと絆創膏一枚貼っただけの日は
何かに当たるたびに
電気がはしったような衝撃に悲鳴をあげ
たったこれだけの怪我なのに、片手を思うように使えない不便さに閉口です
そんなある日の朝、ビニール手袋さえ面倒な私は
片手で顔を洗いながらふとすぐ下の妹(私は三姉妹の長女)のことを思い出しました
母を突然脳出血で亡くした三年後、30代も終わりに近づいた妹が脳出血で倒れました。
出血量が少なく命は助かったものの後遺症はひどく
幸い若いこと・病院のリハビリが適切だったことにより驚異的な回復をしたのですが、利き手である右手と右足の麻痺は回復することはありませんでした。
元々明るい性格ではなく、どっぷりどっぷりネガティブな彼女
シングルマザーで旦那さんもおらずどうなることかと頭を抱える日々でしたが
紆余曲折あり
今では週二回デイサービスに通っています
得意料理は『鯖の南蛮漬け』
左手で野菜を切り、鯖を油で揚げ、あっという間に完成
一人で出かけることは出来ないけれど、家事全般を日々こなします。
ゆっくりですが漢字も綺麗に書けるし、裁縫もします
リハビリのおかげ、人の身体って凄いと感心していたけれど、本当にすごいのは彼女の努力
だという事に、私は気がついているようで全くわかっていなかったんだと思います。
いつも後ろ向き
の彼女からは
前向きの努力を感じることがなかったことで、いつの間にか決めつけていたのかもしれません。
本人の努力より周囲のおかげ...と
包丁で切ったくらいで彼女の苦しみや不便さ・努力を知る事なんてできないのでしょうが、その部分に思いを持っていけたこと...
それならこの怪我も、私にとって必要な出来事です
何か美味しいものつくって
妹に差し入れしようかな
でも!まな板は買い換えなきゃ
切れ味悪い包丁も研がなきゃ(切れない包丁でいつもグサッとやる)ということで
画像左:切れない包丁3点(ちなみに今回切ったのは別の菜切り包丁)
画像中:【土佐刃物流通センター】
画像右:研ぎあがった包丁3点
香美市にある【土佐刃物流通センター】に持ち込みで持っていった包丁は、先が欠けていたことも分からないくらい素晴らしい研ぎ具合
切れない包丁に慣れている私は、早速親指をかすめ
血を少々流し、今度から早めに研ごうと誓いました
お手入れをすれば一生もの職人さんの刃物がたくさん揃ってます
今回研いでもらったお値段は1本324円
興味のある方は出かけてみてくださいね。
【協同組合 土佐刃物流通センター】
香美市土佐山田町上改田109
『人生を制限しているものは自分だということに気づくと、人生がすっかり変わります。
あなたを縛っているものが何か見えた時、素晴らしいことが起こります。
あなたを縛っているのは、ほとんどの場合、あなた自身です。
自分で作り上げた不可能という壁を乗り越えましょう。
すべての力はあなたの中にあるのです。』
~W・ミッチェル(環境保護活動家)~